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【吉原高級ソープ】最初はなにも通用しなかった――『全員看板嬢』の名店の裏側にある、“修行ゼロ”からの風俗店経営

東京・吉原の高級ソープ「Chocolat(ショコラ)」。その名を全国に知らしめ、ヘブンネットではキャスト全員がヘブン全国最高級嬢ランキング入り。まさに“全員看板”を体現する名店のオーナーが小林さんです。 経営者としての手腕はもちろん、その発言力や行動力・熱量から、SNSでも注目を集めています。 今回は、風俗業界外の人にも届くよう、小林さんの人生・経営哲学、そして人材にかける想いを伺いました。

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【小林さんのプロフィール】
オーナー・経営者
店舗名:Chocolat(ショコラ)(東京台東区◎吉原ソープ)

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「修行なし・未経験者」でいきなり風俗店オーナーへ

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―よろしくお願いいたします。小林さんは、もともと風俗業界出身ではなかったんですよね?

はい。25歳まで都内で有名なショークラブのチェーン店で働いていました。ありがたいことに、若くして役職を任せてもらっていましたが、当時の上司に手痛いことをされて退職することにしました。
ただ、当時の会社に恩義はあったので、同じ水商売はやらないと決めていました。

―そこから風俗店のオーナーになったのですね。

そうですね。当時は正直目立っていたので、使ってくれるところがなかったんですよ。
知り合いが飲食から風俗に業態転換していたのを見て、自分もやってみようと思ったのがきっかけです。最初は5部屋・シャワー1つの小さな店舗から始めました。

―風俗店スタッフの経験なしにいきなりオーナーというのは珍しいですよね。

確かに風俗1店舗目でいきなりオーナーはかなり珍しいことです。普通はどこかで修行するんでしょうけど、自分は修行経験がありません。
大塚や池袋とかでやっていたんですけど、32~33歳の時に一度セミリタイアします。信頼していたスタッフに売上を持ち逃げされたりと色々なことがありました。セミリタイア期間には婚活ビジネスなど業界外にいました。

「かつての成功体験が通用しない」吉原進出とゼロからの再構築―

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―吉原に進出したのはいつですか?

2011年、東日本大震災の後ですね。吉原エリアもかなりの打撃を受けていました。
当時、家賃が滞っていたお店があって、「小林ならお金の面で信用できる」と7月に声がかかったんです。

―いきなりの高額保証金だったそうですね。

はい、4,000万円でした。でも今思えば、高値でしたね(笑)。吉原の相場も知らなかったですし、「あいつはしっかりしていそう」と見られたからこそ、声をかけてもらえたのだと思います。

―吉原で開業して今までにご苦労は沢山あったのでは?

辛かったことは…今までの経験がまったく活きなかったことです。7月などの繁忙期を除いて1年トータルで赤字でした。何も通用しなかったんです。

―具体的には何が今までと違いましたか?

特に大きかったのは、「ヘルスとソープでは、働く女性の属性がまるで違う」ということですね。当時は、風俗と言えばヘルスが主流で、ソープの仕事まではやりたくないという声が多かったんです。
ヘルスで働く女性は『携帯代が払えない』という理由のカジュアルな入りで入店している反面、ソープの女性は親の借金返済のためというような動機が多い時代でした。

―軌道に乗るまでどのくらいかかりましたか?

1年かかりましたね。それまで僕は、商売で軌道に乗せるのに3ケ月しかかからなかった。けれど吉原では1年です。
当時は吉原ではよそ者扱いでしたし、毎月何百万円も目減りしていくと疲労もストレスも半端ありませんでした。

―どうやって打開していったのでしょうか?

スクラップ&ビルドの繰り返しです。失敗したことに対して要因を突き詰めて、立て直すということを続けてきました。
土地柄や客層など、吉原ならではの特徴を一つずつ理解して、それに合わせて形を整えていく。
過去の成功体験・考え方を転換して1から組み立て直しました。

少しずつ状況を掴んでいってだんだん通用していったことが本当に励みになりましたね。面白かったというよりホッとしました。

単価を上げるしか生き残れない― “風俗は安すぎる”という本音

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―インバウンドを取り込むお店も増えてきた中、お客様を「日本人限定」とされていますね?

インバウンドを決して否定しているわけではないんです。
もともと日本の在留資格のある方に関してはOKにしていました。でも最近は短期の在留者も増えていて、いろいろと当初の前提がぶれてきたのをキッカケに「日本人限定」に切り替えました。
営業のブランディング的な意味合いもあります。

―ショコラはランキングでも大きな存在感を示しています。何か影響はありますか?

ヘブンネットの全国高級嬢ランキングに、ショコラのキャスト全員が入っています。それ自体はありがたいことですし、確かに求人や目に見えない部分までの反響もあります。
でも実は、内部にも影響があるんです。全員が掲載されていても、順位の数字が思うように出ないと落ち込む子もいる。嬉しさとプレッシャー、どちらもあるんですよね。

―お客様の利用料金を高単価にしてオープンするという判断にはどんな背景がありましたか?

2つ理由があります。1つはコロナ禍。風俗マーケットが丸ごと落ち込みそうでした。
以前は16部屋フル稼働で、高単価ではなくても売上・利益は確かに良かったんです。でもスタッフもキャストも疲弊してしまった。これではダメだと思ったのが1つ目です。

もう1つは、物価とのギャップです。風俗業界は価格が安いと思っているんです。『なんで吉原は30年前から高級店でも6万円なのだろう?』と。物価も上がっている中、お店の価格は変わらないことにずっと疑問を持っていました。もちろんリーズナブルなお店を否定しているわけではないんです。

―今後、業界はどうなっていくとお考えですか?

個人的に生き残るお店の予想は「大手8割、個人店2割」だと思っています。中華料理チェーン店の王将じゃないですけど大手か、もしくはモデルケースとして見られるような店しか残らない。商売で生き残るには料金・単価を上げるしかないんです。人口だって減少していく。

だからこそ、自分は“やれることは全部やる”と決めてやっています。自分の年齢的にも前線に立っている方だと自負しています。自分が吉原に入ったことで、いろいろ他の新参者が参入できるようにもなりました。絶対モデルケースになるので応援よろしくお願いします(笑)!

求めるのは「体力」。最初はできなくても一流ホテルマンのようになっていく

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―求人応募者の志望動機にはどんなものがありますか?

「給与が高いから」が一番多いです。SNSを見て小林さんに感銘を受けて応募しました、という人もいますが、それは面接で言わない方がいい(笑)!今って面接前にSNSはみんな絶対に見てくるじゃないですか?
感銘うんぬんを僕に言っちゃうと今いるスタッフから反感を買ってしまうこともあるので。

―スタッフに求めるスキルは何ですか?

一番は、体力があることです。「できる・できない」は関係ない。
最初は何もできなくても何度も何度もやり直す。それって体力があるという事なんですよ。
風俗業界では、体力が質を凌駕するんです。虚弱体質だと結果を出すまで続かないんですよね。

これはキャストも同様で、体力のある女の子の方がトータルで稼ぎが多いんですよ。当店には毎日満枠なのに、「まだ余力あります」と言える天才的なキャストもいますよ。

―どんな人に来てほしいと思っていますか?

今いるスタッフのような人ですね。最初はみんな本当に何もできないんですよ。でも素直に学び続けて、一流のホテルマンのような接客ができるようになった人たちばかりです。飲み込みが早い人は意外と続かない印象です。最初はできなくてもじわじわ愚直にやる人が続きますね。

失敗してもいいんです。その時に支えるのが上司の役割です。
ショコラは年功序列ではなく頑張った人がちゃんと報われる職場ですし、昨年は物価に合わせてインフレ分、全員給与を上げました。
不思議なものでここで働くとみんな結婚していくんですよ(笑)。生活が安定するんでしょうね。

―最後に業界に興味はあるけれど迷っている人にメッセージをお願いします。

男性も女性も迷っているなら風俗業界に入らない方がいい。
迷っている時点で向いてないんです。厳しい言葉に聞こえるかもしれないですが、これは自分なりの愛情です。
新しい世界に飛び込む時はもう勢いなんですよ。

【働くことに不安があること】と【働くこと】はまったく違う。
もうね、周りが風俗で働くことに反対しているからどうしようとか関係ないんですよ。

仕事って「なんとなくできそう」「ワンチャンあるかも」――そういう感覚で始めると思う。それでやってみたら意外と周りよりできた、とかね。
まずは働きたいと思ったら、とりあえず勘で電話してみてほしいですね。

 

■ 編集あとがき

決して順風満帆ではなく、壁にぶち当たるたびに今までのやり方を見直し、そして積み直してきた経営者・小林さん。
その言葉には強さがありながらも、冷たさはない。むしろ、現場で身を削ってきたからこそにじみ出る優しさと覚悟に満ちていた。

きっと彼の背中を見て、また誰かが「やってみよう」と一歩を踏み出すはずだ。

 

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この記事の著者
栃山ちとせ