風俗店員って家族には仕事なんて言ってる?
2026/9/2 12:02
風俗店の男性スタッフ求人を見ていて、給料とか仕事内容とかより先に
「これ、親になんて言えばいいんだろう」
と思う人は、たぶん結構いると思います。
僕もこの仕事を知らない側だったら、たぶんそこは気になります。
働くのは自分なんだから別にいいじゃん、と言われればその通りなんですが、人生ってそんなに一人で完結していません。
実家に住んでいれば「今日何時に帰るの?」と聞かれますし、一人暮らしでも正月に帰れば「最近仕事どうなの?」くらいは聞かれます。
久しぶりに会った親戚のおじさんまで参戦してきて「今なにやってるんだ?」と聞いてきます。
親戚のおじさんは、去年までこっちの名前すら怪しかったのに、急に職業だけ確認してきます。
そこで「風俗店で働いてます」と言える人は、それでいいと思います。
別に悪いことをしているわけではありませんし、自分が納得して働いているなら堂々としていていい話です。
ただ、全員が全員そこまで説明したいかというと、そうでもありません。
というか、家族に仕事内容を100%説明している人って、そもそも普通の会社員でもそんなにいるんでしょうか??
「仕事なにしてるの?」と聞かれて、「法人向けのシステム導入支援に伴う顧客折衝と運用改善を担当しています」まで答える人はあまりいません。
「会社員だよ」「営業っぽい仕事」「パソコン使う仕事」で終わっている家も普通にあると思います。
親も親で、そこから業務フローまで聞きたいわけではありません。
たぶん元気に生きていて、家賃を払えていて、変な借金を作っていなければ八割くらい満足しています。
風俗店のスタッフも似たようなもので、「サービス業」「接客業」「店舗スタッフ」「WEB関係もやってる」みたいに言っている人はいます(先輩からはそう教わりました)。
実際、風俗店の男性スタッフの仕事って、お客さんから電話を受けたり、予約を確認したり、女の子の出勤を確認したり、サイトを更新したり、写真を差し替えたり、文章を書いたり、売上を確認したりと、かなり普通の仕事が多いです。
日によっては出勤してから退勤までパソコンの前にずっといます
なので「接客業です」と言って、巨大な嘘をついている感じでもありません。
焼肉屋で働いている人が「肉を切り、火力を管理し、網交換の最適なタイミングを見極めています」と家族に報告しないのと同じです。
焼肉屋です、で終わります。仕事内容というものは、だいたいそんな感じで雑に説明されています。
ただ、ここで一個問題になるのが、家族が妙に詳しく聞いてくるタイプだった場合です。
「何の接客?」
「どこの会社?」
「お店どこにあるの?」
「ホームページある?」
こうなってくると、ちょっと変な汗かいちゃいますね。
特に母親というのは、こちらが思っているより検索能力が高いです。
普段スマホで文字を打つのに五秒くらいかかっているのに、息子のことだけは異常な速度で調べます。
あの能力を普段から使えば、ぼくらにスマホの使い方を聞かなくていいはずなのに。
なので、家族に細かく聞かれそうなら、最初から変に壮大な設定を作らないほうがいいと思います。
たとえば「IT企業でアプリの開発をしている」みたいなことを言ってしまうと、そのうち「このアプリのこと教えて」と言われます。
なんですかそのアプリは!?
設定を盛れば盛るほど、数か月後の自分が苦しくなります。まるで人生。
「店舗の運営スタッフ」「サービス業」「WEB更新とか電話対応をしてる」くらいなら、実際の仕事内容とも大きく離れていませんし、それ以上聞かれても説明しやすいです。
もちろん、家族との関係によっては最初から全部話している人もいます。
最初は少し驚かれても、「ちゃんと会社になっていて、普通に出勤して、給料をもらって働いている」ということが分かると、それ以上あまり言われなくなることもあります。
たぶん家族が一番心配しているのは、「風俗」という二文字そのものより、よく分からない世界で危ないことをしていないか、ちゃんと生活できているか、という部分なんだと思います。
これは逆の立場で考えるとちょっと分かります。
弟が突然「俺、会員限定オンラインサロンの仕事始めた」とだけ言ってきたら、僕でも「何それ」となります。
サロンなのか、会員制なのか、合法なのか、いろいろな要素を詰め込んでくるなよと思います。
でも「普通に会社員として働いていて、電話対応とか店舗運営をしてる。給料も毎月出るよ」と言われたら、まあそういう仕事なのかな、くらいになります。
結局、知らないものは怖く見えるというだけの話だったりします。
風俗店の男性スタッフという仕事も、求人だけ見ていると、なんとなく黒いスーツを着た怖い人たちが一日中腕組みしているような想像をする人がいます。煙まみれの事務所でね。
実際は腕を組んでいる暇はありません。
電話が鳴りますし、女の子から連絡が来ますし、お客さんから問い合わせも来ますし、サイトも更新しないといけません。
昼飯を食べようと思った瞬間だけ電話が鳴るという、サービス業共通のアレもあります。
働き始めてみると、「思っていたより普通だな」と感じる部分のほうが多いかもしれません。
あと、事務所内は禁煙です!(喫煙所完備)
もちろん普通の会社とまったく同じとは言いません。
扱っているサービスが風俗なので、独特な部分はありますし、人に言いやすい職業かと聞かれれば、まだ言いにくさがある仕事だとは思います。
だから、家族に言いづらいと思うこと自体は全然おかしくありません。
僕はむしろ、求人を見ながらそこまで考える人のほうが立派だなと思ってしまいます。
「給料高いじゃん、明日から行こう」だけで全部決められる人も、それはそれで行動力がすごいです。人生のアクセルしか付いていません。
家族に何と言うか、友達に何と言うか、将来どうするか。
そういうことを少し考えてから応募するのは当然です(すばらしい)。
ただ、一つ思うのは、職業名だけで仕事の善し悪しを決めなくてもいいんじゃないかなということです。
世の中には、誰に言っても聞こえはいいけど毎朝会社に行くのが嫌で仕方ない仕事もありますし、逆に人には少し説明しづらいけど、自分には合っていて、ちゃんと給料も上がって、気付いたら何年も続いている仕事もあります。
働く時間って、一日のかなり大きな部分です。
家族に説明するときの数十秒より、実際にそこで働く八時間とか十時間とかのほうが、たぶん自分の人生には大きいです。
もちろん家族との関係は大事ですし、無理に隠せとも、全部話せとも思いません。その辺は各家庭で違います。
何でも話す家もあれば、父親が何の仕事をしているのか二十年間よく分からない家もあります。
そういえばうちも「会社行ってくる」と言って毎朝出ていくので、たぶん会社員だったのでしょう。
そういう情報量で普通に家族をやっている家庭もあります。
なので、もしこの仕事が少し気になっているのに、「家族になんて言おう」だけで求人ページを閉じようとしているなら、そこまで先回りして悩まなくてもいいんじゃないかなと思います。
働いてみて、自分に合わなければ辞めることもできますし、続けられそうなら、そのとき家族への説明を考えても遅くありません。
少なくとも、風俗店員になった瞬間に家族会議が開催されて
リビングの机の上で正座させられるわけではありません。
普通に仕事に行って、普通に働いて、普通に給料をもらって帰る。
そしてしばらくすると、自分でも「そういえば最初、家族になんて言おうとか結構考えてたな」と思うくらいには、仕事そのものが日常になっていきます。
名前だけ見ると少し特殊な仕事にみえますが、やっている本人にとっては、結局それも毎日の仕事の一つです。
そう考えると、思っていたほど大事件でもないですし、どの仕事も誇りをもってやれば案外、悪くないものです。