冒険の始まりは、一杯の湯気から
夜のネオンが那珂川を染める頃、
Kは一通の招待状を手に立っていた。
そこには
「夜の街の物語を支える冒険者求む」
という、奇妙な一文。
期待と不安を抱え、たどり着いたのは風俗店。
「ここは、誰かの日常を少しだけ特別にする場所です」
面接官の言葉が、
Tの心に眠っていた「冒険心」に小さな火を灯した。
「やってみます」
決意を固めた彼が向かったのは、川沿いの屋台。
立ち上る湯気の向こう、王道の豚骨ラーメンを一杯。
バリカタの細麺を啜り、濃厚なスープが喉を通る。
ラーメン王国の熱気が、新しい挑戦へと向かう彼の背中を力強く押した。
「……美味い」
Kの冒険は、この一杯から始まった。