最近、「なんでこの仕事してるんですか?」って聞かれることが増えた。
正直、最初はお金のため。でも今は、ちょっと違う気がしてる。
俺、祖母と二人暮らしなんです。
認知症が少し進んでて、昼間はデイサービスに行ってるけど、夜は俺が見てる。
だから普通の会社勤めは難しくて。朝早くから夜まで拘束される仕事はどうしても無理だった。
そんな中で見つけたのが、今の風俗店スタッフの仕事。
夜の時間帯で、シフトも融通がきくし、介護との両立ができそうだった。
最初は正直、不安しかなかった。「風俗業界かぁ…」って。偏見もあったし、家族にも言いにくいし。
でも、実際働いてみたら、想像してたよりずっと“普通”だった。
忙しいけどみんな明るくて、いい意味で裏表がない。
俺みたいな事情を抱えてる人も多くて、上司が「介護あるなら無理すんな」って言ってくれたときは、本当に救われた。
夜番だけど帰るのは12時過ぎ。真夜中まで勤務なんてことはない。
「今日も遅かったねぇ」って言われて、「うん、ちょっと忙しくて」って笑うのが日課になった。
こういう毎日を“変だ”って言う人もいるかもしれないけど、俺にとってはちゃんとした生活。
大変なのは、正直、体力的なところ。
夜のシフトは慣れるまでキツいし、介護のことが気になって寝不足になることもある。
でも、職場が理解あるから続けられてる。
無理に残業とかもないし、体調悪いときもすぐ帰らせてくれる。
この仕事をして一番感じるのは、“人との距離感”が上手くなったこと。
キャストさんも、スタッフも、お客さんも、みんな色んな事情を抱えてる。
それを知ってるから、誰かに優しくできるようになった気がする。
介護って、孤独なんですよ。
誰にも愚痴言えないし、先が見えない。
でも夜の仕事を始めてから、同じように悩んでる人に出会えるようになった。
それだけでも、気持ちがだいぶ違う。
もし「家庭の事情があって昼の仕事は無理」って人がいたら、
この業界もひとつの選択肢だと思う。
俺みたいに、“介護と両立して働ける”って結構貴重だと思うし、
理解ある人が多い職場って、それだけで価値あるよ。
今はばあちゃんの笑顔と、職場の仲間に支えられながら生きている。