
オレが釜爺(かまじい)だ。新人スタッフ。
他の誰も尊敬しちゃいない。信じるのはこの自分自身だけ。
若ぇヤツには「クセが強い」と言われるが、それでいい。
他人に合わせて丸くなるなんて、オレの人生にゃ向いてない。
そんなオレでも受け入れてくれたのが、今のこの店だった。
面接時、少し不安はあった。年齢もあるし、独特すぎる性格だしな。
でも社長が言ったんだ。
**「ウチは人間性重視。変わった人も、面白い。」**って。
それを聞いた時、オレは確信した。ここなら“戦える”ってな。
正直な話、最初は仕事内容も専門用語も全然わからんかった。
でも、困ってると先輩がスッとフォローしてくれる。
オレみたいな“ひと癖あり”のオッサンにも、分け隔てなく接してくれる職場なんだ。
その辺の会社より、よっぽど“人間が濃くて、あったけぇ”よ。
今じゃ、店の片隅で黙々と業務をこなしながらも、
お客様にも女の子にも「釜爺さんがいると落ち着く」なんて言われるようになった。
…悪くない。
何が言いたいかって?
年齢も、経歴も、性格も、全部“武器”になる店だってこと。
自分を押し殺して働く時代じゃねぇ。
自分を出して、堂々と働ける場所、ここにあるぞ。
ちょっと風変わりでも、道はある。
オレがその証明だ。
オレみたいなヤツでも輝ける場所、ここにあるぞ。