【東京・吉原】64歳、未経験からの再出発。吉原の高級ソープで働く店舗スタッフのリアル
30年超のメディア関連のキャリアに区切りをつけ、「業界からの卒業」を選んだSさんが次に選んだのは、吉原の高級ソープ『女帝』でした。未経験でも受け入れられる理由、仕事のステップアップの流れ、職場の空気感や“向いている人”の条件まで、セカンドキャリアを探す人の背中を押すエピソードを伺います。
【Sさんのプロフィール】
年齢:65歳
職種:店舗スタッフ
勤続年数:約半年
店舗名:女帝
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目次
送別会で“後戻りできない”。30年のキャリアを卒業し吉原へ

―よろしくお願いします。さっそくですが、前職は何をされていましたか?
30年以上、メディア関連の仕事をしていました。
―30年お勤めということは、重要なポジションにいらっしゃったのでは。退職されたきっかけは何でしたか?
どの業界でもそうだと思うんですけど、仕事にはマンパワ―を使える「有効期限」みたいなものがあって。経験値だけでは乗り切れなくなってきていました。
メディア関連の仕事は流行り廃りに敏感で、常に時代の最先端を走り続けないといけない。自他ともに「もう限界かな」と感じたので、退職を決めました。やり切った感もありましたね。
退職というか……業界からの卒業です。盛大な送別会も開いてもらって、もう後戻りできないじゃないですか?
―その後、どういう経緯で風俗業界にたどり着いたんでしょうか?
新しい人生を歩むために、このお店に至るまでいろいろな仕事に応募しました。でも年齢がネックになって、雇ってくれる会社がなかなか見つからなかった。
その点、風俗業は「やる気」「体力」「気力」があれば受け入れてもらえるんじゃないか、と思ったんです。
それと、接客業は向いていると思っていました。学生時代に中華まんの対面販売をしたり、ウェイタ―や居酒屋などでアルバイトした経験もあります。接客は嫌いじゃなくて、むしろ好きな仕事だなと。
“高給”で決断。最後の決め手は面接官・人間関係だった

―そこで風俗という選択肢が出てきたんですね。たくさんお店がある中で、「女帝」さんを選んだのはなぜですか?
10店舗くらい検討した中で、女帝を選んだ理由は「高給」だからです。高い給与を支払えるのは高級店かな、という単純な考えでした。
それに、今の職場(女帝)は外国人のお客様の来店が多いんです。前職で英語を使っていたので、「接客もできるし、自分を活かせるかも」と思いました。
あとは、面接官の田中さんの第一印象がすごく良かったんです。話を聞いて「この方と一緒に働きたい」と思いました。給与や仕事内容も大事ですけど、最終的には人間関係や相性のほうが大事だと思っています。
最初は清掃から。毎日8km歩いた習慣が役立つ

―Sさんが入社したての頃は、どんな業務から取り組みましたか?
最初は基本のオ―ダ―を取ることと、店内の清掃からです。お部屋の清掃は専門の方が別にいるので、私たちボ―イ(男性スタッフ)は、お客様の待合室やトイレ、フロント周りの清掃を行います。
あとは備品の補充や、各部屋のセッティングもします。部屋のセッティングはお店ごとにスタイルが違うんですよ。
次に受付業務です。接客してお金をいただきます。次のステップは、お客様のご案内と、お帰りのお客様のお見送り。
その次は、接客が終わった部屋のセッティングのサポ―トです。当店では「セットカバ―」と呼んでいます(キャストさんの部屋準備を、時間がないときにスタッフが手伝うこと)。通常は在籍女性が一人で行うのですが、時間がタイトな場合に、タイムラグなく次のお客様を迎えられるようにサポ―トします。
―ソ―プのお仕事は重たい物を運んで体力を使うイメ―ジがあります。Sさんはそのあたりいかがですか?
けっこう重労働ですよ(笑)。階段の上り下りもありますし、タオル類や液体を運んだり……四六時中ではないですけどね。
ただ、私は体力に自信がありました。前職はデスクワ―ク中心でしたが、自己管理の一環で毎日8km歩く習慣があったので、足腰は丈夫です。
腰痛がひどい人や、膝が痛い人には厳しいかもしれないですね。
―その運動習慣はすごいですね。では入社半年たった今、どんな業務を行っていますか?
この1か月は送迎ドライバ―業務をしています。主任がいろいろ采配してくれるので、いろんな業務に触れている最中です。
おそらくこの後は、電話対応や予約対応を行うフロント業務(受付・会計・予約管理など、お店の中枢)も入ってくると思います。こんな感じで、なだらかにステップアップしながら覚えています。
―フロント業務はお店で重要なポジションですよね。
お店全体の流れを把握しないといけないですからね。キャスト対応や、お金の管理もあります。
―Sさんが好きな業務は何ですか?
やっぱり営業、お客様対応が好きです。時折、雑談を交えたり、感想を聞くのも好きですね。新人情報をお伝えして、「次も来店していただけるように」ご案内したりもします。
これからもっと、深い接客ができたらいいなと思っています。
まるでドラマ。ジョ―クが飛び交う現場にある、リアルな人とのつながり

―職場の雰囲気を教えてください。
スタッフみんな、ジョ―クが大好きです(笑)。仕事はきっちりやるんですけど四六時中、冗談を飛ばし合っています。
―そうなんですか(笑)。和やかな職場ですね。
はい。誰かが言った冗談にみんなが乗っかる感じで、楽しい職場です。すごく和気あいあいとしているので、新しく入ってくる人にとっては、その空気感が救いになるんじゃないでしょうか。
―この仕事に向いている人は、どんな人でしょうか?
難しいな……この業界に長くいるわけじゃないので。強いて挙げるなら「真面目な人」ですね。
この業界に限らずですけど、いろいろな業務があって、手を抜こうと思えばいくらでも抜ける。そうすると仕事のクオリティの差が出ますし、信頼も落ちる。真面目に努力したほうが信頼につながります。
―最後に、ジョブヘブンを見て転職活動をしている方にメッセ―ジをお願いします!
吉原に対して先入観はあると思います。2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜』で、吉原の認知が世間に少し広まったのかな、と感じています。
ドラマは吉原という濃い人間社会の中で、横浜流星さん演じる主人公が義理と恩を大事にしながら、仕事を通して信頼を積み上げていく話です。
ドラマと同じように、この仕事も「リアルな人と人との関わり」や「つながり」が求められます。お店の中で従業員同士の絆もあります。キャストとお客様は一期一会かもしれませんが、そこにもリアルな関わりがあります。
一度、風俗や吉原に対する色眼鏡を外してみてほしいです。そのうえで、できれば仲間に入ってほしい。きっと想像以上に絆を感じられます。たとえ激務だとしても、素晴らしく感じられると思います。
取材・文:浜(ジョブヘブン編集部/人材・求人領域担当/累計取材1,000人以上[2015年~])