当時自分がデザイナーを始める頃、1998年だか99くらいか。写植屋さんっていう仕事が世の中からなくなりました。Macを使ったDTPという概念が生まれて、それが仕事として成立するようになったため、世の中から必要なくなったからです。今ではみんな「フォント」って普通に使うと思うけど、昔は写植っていう技術で1文字1文字起こしてやってたんですよ。
大げさな話をすると「刀鍛冶」って、江戸時代にはめっちゃいたと思うけど、今もうほぼほぼいないじゃないですか。同じ理由です。「世の中から必要なくなったから」ですね。そもそも帯刀が許可されなくなったし、平和になったので必要なくなった、とか、理由は1つではありませんが、ごくわずかを除いて、なくなった職業でしょう。
じゃあ同じ技術で包丁を作ろう、とか、農業用具を作ろう、とか、技術を転化できた方々はいいですけど、それも困難で、いわゆる「つぶしがきかなくなった」方々はじゃあどーすんの?っていうのも当時すごく思ったと思います。冒頭で述べた写植の技術なんて、転化しようたって、いったい何に転化すんのよ?とも思うし。
(つづく)