自動車用の信号の色は、左から「青・黄・赤」の順に並んでいます。これは、一番大事な「止まれ」の色である「赤」が、道路の左側から生い茂る街路樹で隠れてしまわないように、との配慮から一番右になったといわれています。「青信号」は実際には「緑色」ですよね。実は、当初は法令で「緑色信号」と呼ぶように定められていました。
実際の信号の「進め」は緑色ですが、日本語では昔から「青々とした草木」「青リンゴ」など、緑を“青”と呼ぶ習慣がありました。
そのため、法律上は「緑信号」でも、生活の中では自然と「青信号」という言葉が定着したのです。
言葉は、理屈よりも“親しみやすさ”で広まることがあるんですね。
職場でも同じことがあります。
マニュアル通りに正しく伝えるよりも、お客様やスタッフが「わかりやすい」と感じる表現のほうが伝わる場合があります。
形式や正解にこだわるよりも、相手の感覚に寄り添うこと。
それが、信号でいえば「青」と言ったほうが自然に伝わるそんな“通じる言葉づかい”の大切さを改めて感じますね。