真昼の陽射しはまだ鋭いのに、夕方になると風に涼しさが混じる。
夏の終わりが近いのだろうかとふと思う。
庭先の朝顔も、盛りの頃より花の数が減り、代わりに枯れた蔓が目立ち始めている。
日中は汗をかきながら過ごしているのに、夜には虫の音が響き、
夏と秋とが交わる境目のような気配を感じる。
子どもの頃は、夏休みの宿題を慌てて仕上げながら、同じように季節の変わり目を意識したものだ。
あの頃の名残が今も胸に残っているのか、夏が去ろうとするこの時期になると、
少しの寂しさと安らぎが入り混じった気持ちになる。
今年の夏ももうすぐ幕を下ろす。次に来る秋を楽しみにしながら、残りの暑さを大切に過ごしたい。