奥様特急という店がある。
新潟市にどっしり構えているくせに、やっていることはわりと全国規模という、ちょっと欲張りな船だ。
長岡にも上越にも拠点があって、関東には池袋や水戸にも顔を出している。
「じゃあ順風満帆じゃないですか」と言われそうだが、話はそう単純でもない。
実は、ちゃんと黒字のまま静かに店を閉じた過去もある。
普通なら“失敗”と呼ばれないそれを、あえて止めている。
理由はひとつ。
船はあっても、舵を握る人間が足りなかったからだ。
売上は立つ。お客様もいる。
再開しようと思えば、わりと現実的にできる。
でも、そのスイッチを押す“誰か”がいない。
この業界、「女の子が商品」とよく言われる。
間違ってはいないが、それだけだと半分しか合っていない。
もう半分は、店を動かす側の人間だ。
ここが崩れると、どれだけ素材が良くても全部止まる。
例えるなら、うちは手漕ぎボートじゃない。
無理すれば一人でも進めるような代物ではない。
気づいたら、戦艦みたいな規模になっていた。
エンジンはある。燃料もある。
でも、操縦席に人がいない。
だから、止まっている。
少し変な話をする。
経験者じゃなくていいし、パソコンが得意じゃなくてもいい。
字が綺麗じゃなくても、正直どうでもいい。
むしろ、そういう“整いすぎていない人”の方が、この船には合う。
なぜかというと、決まりきった正解がここにはあまり存在しないからだ。
現場で考えて、動いて、たまに失敗して、修正する。
その繰り返しで店は大きくなってきた。
つまり、完成された人材より、伸びしろのある人の方が強い。
今、ポストは空いている。
肩書きだけの話ではなく、実際に“任せられる場所”がある。
新しい土地に出すのもいいし、
新潟という拠点をさらに強くするのもいい。
どちらにせよ、やる人間次第で形が変わる。
楽かと言われれば、楽ではない。
ただ、やった分だけちゃんと手応えが返ってくる仕事ではある。
あるスタッフは、最初電話対応すら噛んでいた。
それが半年後には、女の子の相談役になり、売上の柱を作っていた。
こういうことが、普通に起きる。
この文章をここまで読んだ人は、たぶん少しだけ興味がある人だと思う。
だったら話は早い。
電話でも、メールでも、SNSでもいい。
その「ちょっと気になる」を、1回だけ行動に変えてみてほしい。
船はもう動ける状態だ。
あとは、乗る人間が決まるだけだから。