日本を代表するバンド、サザンオールスターズ。このバンド名を考えたのは、桑田佳祐さんでも他のメンバーでもなく、桑田さんの青山学院大学時代の友人でした。
実は、桑田さん、この大事なバンド名を友人に伝えていなかったのです。
肝心のバンド名を伝えないまま、バンドデビューのパンフレットの印刷をお願いしたので、印刷納期が近づいて、あわてたその友人が、当時、桑田さんが好きだった音楽のジャンル「サザン・ロック(カントリーやブルースなどアメリカ南部の音楽の雰囲気を持つロック)」と、当時来日していたサルサグループの「ファニア・オールスターズ」を組み合わせて「サザンオールスターズ」という名前を入浴中に思いついて、そのまま使ってしまったという次第。
そもそも、サザンはそれまでに「温泉あんまももひきバンド」「ピストン桑田とシリンダーズ」「ヒッチコック劇場」などと、しょっちゅう名前を変えていました。桑田さんにとっては、バンド名にそれほどのこだわりはなかったようです。
バンド名が急きょ決まったように、仕事でも 完璧な準備がなくても動き出すこと が大切なときがあります。
・「まだ名前が決まっていないから進められない」
・「企画が固まってからじゃないと動けない」
そう思いがちですが、時にはまず形にして動き始めることで、結果的に良い流れが生まれることもあります。
つまり
大切なのは“こだわりすぎて止まること”ではなく、“進めながら整えていく柔軟さ”。
サザンのように偶然から生まれたものが、大きな成功につながることもあるのです。