新しい船ができると行われる「進水式」。シャンパンの瓶を船にぶつけて割る華やかな儀式ですが、実はそのルーツは少し怖い歴史にあります。古代の船乗りたちは、海の神の怒り=嵐を恐れ、進水式の際に奴隷や囚人を「生けにえ」として海に捧げていました。やがてその風習は「赤ワインの瓶を割る」ことで血を象徴し、さらに白ワイン、そして今のシャンパンへと変化しました。
日本では日本酒が使われることもあります。ちなみに進水式で瓶が割れないと「その船は不幸になる」という言い伝えもあり、あのタイタニック号もシャンパン割りをしていなかったそうです。
私たちの仕事も、新しい挑戦を始めるときは「不安」や「リスク」をどう避けるかが大切です。昔の船乗りが神の怒りを恐れて儀式をしたように、私たちも新しい企画やプロジェクトを始めるときには“安全祈願”や“心の準備”が必要です。
ただし、生けにえを捧げる必要はありません(笑)。代わりに、チームで声をかけ合ったり、ルールを整えてスタートすることが「現代の進水式」なのかもしれませんね。