
視線は、これから乗り込んで来る
“次の怪物”に据える。
俺はかつて、
この街の底からネオンの頂点まで駆け上がった。
光の渦に呑まれ、
闇の深さに殺されかけ、
そのたび掴んだ札束で傷口を塞ぎ、
さらに前へ進んだ。
わかったことはひとつだけ。
背中を追うだけの奴は、
永遠に背中しか見えない。
この現場では、
先輩も上司も師匠も関係ない。
敬意より牙、
遠慮より闘志。
帝王の席はひとつしかないが、
奪い合うためのルールは無数に転がっている。
月給二十五万――ただの踏み石。
収入は青天井、だが天井をこじ開けるのは己の執念。
シフト制の歯車を回し続け、
時間を自分の武器に変える覚悟。
キャリアの加速は待ち時間ゼロ。
踏み込んだ瞬間から始まる。
金を稼ぐのは当たり前。
ここで狙うのは
「歴史に名前を刻む」
帝王の席を奪った者の伝説は、
後続の血を沸かせ、
永遠に語り継がれる。
逆に、背中を眺めて満足した凡骨の名は、
夜明けと共に消える。
俺の影に怯える暇があるなら、
最短距離で喉笛を狙え。
先輩だからと言って手加減はしない。
むしろ、牙を剥いてくる若い獣を待ち続けている。
追随は不要。越えて来い。
帝王の席に座る価値を証明できるなら、
何もかもくれてやる。
札束も、権力も、伝説も。
さあ、ネオンの渦に飛び込め。
背中を追うな。
俺を踏み台にして前へ進め。
帝王の血潮を宿すなら、この夜で証明しろ。
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